ビル用マルチエアコン
ビル用マルチエアコンとは
ビル用マルチエアコンとは、室外機1台で容量の異なる複数の室内機を個別に制御できる空調システムです。
通常の業務用エアコンとは異なり冷媒配管が長く、設置環境に合わせて柔軟に配置できるため、各部屋で温度・風量を自由に調整できます。
このように、ビル用マルチエアコンでは「室外機の機器容量=全室内機の合計機器容量」となっています。
ビル用マルチエアコンと一言でいっても様々な種類があり、設置環境に合った種類を選ぶことが重要です。
冷暖同時/切替タイプ | 冷暖房の同時運転が可能で、日当たりの影響で部屋ごとに室内の温度が異なる場合におすすめです。 |
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リニューアルタイプ(更新用) | 既設の冷媒配管を再利用して設置します。設置作業を短縮できるのがメリットです。 |
氷蓄熱タイプ | 予め水槽に溜めておいた氷を溶かして冷水にしたり、エアコンの冷媒を冷やしたりすることで効率的な冷房運転が可能で、省エネ効果が期待できます。 |
高暖房タイプ(寒冷地用) | 不具合が起こりやすい寒冷地の冬でも、パワフルな暖房運転が持続します。 |
ビル用マルチエアコンと業務用エアコンの違い
設置場所の違い
- ・店舗や小規模なビルに設置されることが多い
- ・基本的に3000㎡以上の中大規模建物が対象
- ・冷媒配管長が長く多様な設置環境に対応可能
同時運転・個別運転
- 同時運転
- ・能力が同じ室内機しか接続できない
- ・すべての室内機の運転状態が同じ
- ・広い空間をムラなく空調する場合におすすめ
- 個別運転
- ・異なる能力の室内機を接続できる
- ・各室内機を個別に空調できる
- ・必要な部屋のみ空調可能
電源の違い
- ・室内機と室外機は同じ電源
- ・室外機と室内機がそれぞれ別の電源
ビル用マルチエアコンと設備用エアコンの違い
ビル用マルチエアコンは、個別運転が可能となっています。
一方、設備用エアコンは機械室に設置されたダクトを通じて空気を送る方式を一般的に採用しており、部屋ごとの温度設定はできません。
設備用エアコンは工場・ショッピングセンターなど大規模な施設で採用されることが多く、特定の稼働時間に大量の空調を必要とする場所に適しています。
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